マレーシアからの視点~ブロックチェーンと銀行そしてNEMも

      2017/01/15    閲覧数355回   この記事は 約13分 で読めます。

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1人が2人、2人が4人…拡散は拡散するほど拡散してくものだと思いますが、まだその序盤に過ぎないのだと思います。

日本こそノードが最も多い国でけっこうNEM信奉者やXEM投資家が多い印象はありますが、
ビットコインはもちろんイーサリアムなどに比べるとNEMは世界規模ではまだまだ小さなコミュニティ(平和な村)なのは間違いありません。

そんな中、去年の9月ごろにはNEMマレーシア協会ができ、「政府系機関との協力もマレーシアが中心となっていきそう」という件が徐々に見えてきたような気がするマレーシアメディア発のブロックチェーンと銀行に関する記事を和訳してみました。

本当にそんな気がするんでしょうか?日本語で読んでみましょう。

メインストリームバンキングのためのブロックチェーン

最近この記事の第1部が掲載されて以来、このテーマをもっと一般人向けに噛み砕いてほしいというリクエストが多くありました。そのため、この第2部では、銀行がブロックチェーンについて真剣に考えることがどれほど重要であるかを、順を追って述べていきたいと思います。

ランサムウェアとビットコイン

ブロックチェーン技術の概念証明(proof of the concept)は、ランサムウェアを使ってサーバーをロックし、その解放の見返りにビットコイン経由での支払いを要求した悪党たちの手によって、コントロール不能なものとなってしまいました。

ビットコインの匿名性は、中央銀行や調査機関にとっては頭痛の種です。そうした機関は、やがてはビットコインを、インターネット上で不正を働く非道徳な悪党たちが利用するものであるとして、追及する手立てを見つけることでしょう。

地域の大企業も犠牲となり、ビットコインが本当はどのようなものであるかを直接学習するハメになった、などと騒ぎ立てる必要はありません。

ブロックチェーンの使用の検討

銀行がブロックチェーンの技術を真剣に検討するためには、多くの要素を知り、理解し、正しく評価する必要があります。銀行がブロックチェーンの導入を求めていることも困難を伴うものですが、その技術が銀行にどのような変化をもたらすかということは、より判断が難しい問題です。

銀行業界において顧客にサービスを提供する新しい方法が登場したことで、フィンテック(fintech)は銀行にとっての脅威になりつつあります。銀行はフィンテックがどのように彼らのビジネスに影響を与えるかについての知識がないからです。ブロックチェーンは複雑かつ重要な技術であり、銀行が遊び半分で手を出すような一過性の流行ではありません。

ブロックチェーンを本格的に導入する前に、考慮すべき点をいくつか書いてみました。

  • 現実の状況において試験済みである。
  • 中央銀行はその可能性に強い興味を持っている。
  • その他の銀行も重要視している。
  • 市場には、顧客と直接関わることのできる供給業者がある。
  • 銀行はブロックチェーンについて真剣に検討を行い、準備を進めている。

大きな発展を遂げたビットコイン

ビットコインは2009年に匿名の人物もしくは団体によって生み出され、広く使われるまでに成長したというのが一般的に受け入れられている考えです。その他にも膨大な数の通貨がここ数年間に生み出され、ビットコインとは違うコンセプトを打ち出そうとしました。それでもビットコインは、今日まで暗号通貨の代名詞となっています。

暗号通貨が素晴らしい技術であるというのはよく知られており、その長所と短所も認識されています。ビットコインの優れている点は、ピアツーピアで稼働するデジタル台帳を提供することができ、多くの人々がそのトランザクションを信頼することができるということです。

ビットコインには克服すべき課題があるということもまた事実です。そのProof-of-Workの体系はビットコインが受け入れられるためのカギとなります。しかし、それは同時に大きな欠点も含んでいます。その体系は、システムを上手く利用して多くの価値を作りだすことのできる仕組みを採用し続けています。他の通貨ではProof-of-Stakeの体系が導入され、ブロックチェーン技術の用途を向上させています。

しかし、より重要なことは、お互いにけん制し合っているマイナーのコミュニティにより監視されている、デジタル台帳の完全性とバランスです。この仕組みが、台帳とブロックの厳密な正確性の確保に一役買っています。

改ざんが発見されたものは、すぐさまチェーンから除外されます。同時に、ウォレットを持つ一般の利用者もトランザクションにタイムスタンプを押し、それを台帳に加えることによって、システムの完全性に貢献しています。

こうした合意形成のメカニズムは何年間もデプロイされており、長年使用されてその有用性が証明されています。

中央銀行の関心

2016年の10月16日のThe New York Timesの記事によれば、連邦準備制度理事会の理事であるLael Brainardは、「分散型台帳の技術、つまりブロックチェーンに非常に注目しており、支払い、清算、決済方法における、今後数十年でのもっとも重要な進歩なり得ることを認識している」と述べています。

同じ記事では次のようなことも書かれています。「イングランド銀行と中国人民銀行が、彼らの自国通貨を、ブロックチェーン技術と暗号法を使った分散型の台帳のようなものにマッピングする可能性について真剣に議論している」というのです。そのような合意形成のメカニズムにより、それぞれの特定の時間に行われるトランザクションを確認する方法が実現できる、と彼らは見込んでいるとのことです。

ビットコインや類似の通貨の登場により、中央銀行に管理されない自立した通貨のメカニズムが作られた、と特筆するのはまったく奇妙なことです。

しかし今日、中央銀行はブロックチェーンの技術を採用することによって、どのように金融システムがより透明で、素早く、効率的で安全なものになるか、さらにはどのようにすれば実世界の通貨(イギリスポンドや元など)の一枚一枚を追跡することができるかについて熱心に研究しています。こうしたことは、現状では事実上不可能なことです。

ここマレーシアでは、マレーシア国立銀行がフィンテック規制のサンドボックスを実装し、それを2016年の10月に施行しました。マレーシア国立銀行は、急激に台頭しつつある新しい方法と技術の将来性を認識しており、現地の銀行に恐れることなく研究と実験を行うように奨励しています。

中央銀行がブロックチェーンの分野に興味を持っているということは、私たちもブロックチェーンの可能性については自信を持ってよさそうです。

興味を示している銀行

マレーシアの銀行は、新しい技術を採用するのが遅い傾向があります。開発途中の技術について検討する際には、私たちは実にリスク回避に走るものであり、それは当然のことです。しかし、ブロックチェーンの技術はもはや開発途中のものではなく、むしろ最先端と言うべきものです。

ブロックチェーンとは、いかなる中央政府や銀行の管理からも独立することを試みながらも、新しい技術を基にした金融システムに信頼性や信用を与えるべく開発された技術なのです。

多くの主要銀行がブロックチェーンの導入に踏み切っています。

  • 日本の東京三菱UFJ銀行(MUFG)は、「MUFGコイン」という名前の独自のデジタル通貨を開発した。
  • 韓国の国民銀行は、国際銀行間通信協会(SWIFT)加盟銀行による、中継サービスを取り除く可能性のある、国際送金を行うためのブロックチェーンのシステムを開発することを発表した。
  • シンガポールのDBS銀行とスタンダードチャータード銀行は、貿易金融を行うための分散型台帳を開発するために提携を結んだ。
  • 日本の住信SBIネット銀行は、野村ホールディングスの研究機関である野村総合研究所(NRI)と共に、ブロックチェーンを基にした銀行サービスを研究するためのproof-of-conceptを準備中であると発表した。合意によれば、Dragonfly Fintech Pte Ltdが野村総合研究所に、自身のブロックチェーン技術(NEM)を提供することになっている。NEMは一連の実用的なツールであり、Automated Clearing and Electronic Settlement initiative(自動清算と電子決済イニシアティブ)と呼ばれる枠組みの下で稼働する。
  • 中国の中央銀行である人民銀行は、独自のデジタル通貨のローンチを検討しているものの、ブロックチェーン技術の使用については未定であることを示唆した。

ブロックチェーンをデプロイする意図を持って、真剣に研究を行うという世界的な流れが存在するのは明らかです。マレーシアの銀行は勝ち馬に乗り、遅れを取り戻すチャンスなのです。

マレーシアにおけるブロックチェーン技術の供給企業

マレーシアの銀行がブロックチェーンの技術を研究する計画を推し進めるには、実際にブロックチェーンの技術を持ち、それを銀行の要求に応じて微調整しカスタマイズする能力を持つ供給企業が、現地に直接存在する必要があります。

マレーシアの市場のざっと見渡してみれば、操業を開始している業者が大小いくつかあるのが分かります。

IBMやMicrosoftのような古くからある企業は、シンガポールから積極的に助言者として進出しようとしています。シンガポールに根差したスタートアップであるR3も同様に、その本社から越境してマレーシアへと進出しました。おそらくマレーシアで直接的な存在感を示している唯一の企業は、NEMのビルディングブロックを提供しているDragonfly Fintechでしょう

十分な知識を持つコンサルタントを擁し、銀行と緊密に協力できる企業は、市内にはそんなに多くはないでしょう。それぞれの企業が各々の長所と短所を持っています。自身のアジェンダを進めるために、銀行はそれらの長所と短所と認識し、それに対処していく必要があります。

おそらくは、自身の大志を一つの企業に託す必要がないように、受け入れに積極的になり、一つ以上の研究パートナーと作業をするのが賢明でしょう。

銀行の受け入れ準備と真剣さ

マレーシアの銀行は、ブロックチェーンの技術がもはや誇大広告や空想ではないということは、はっきりと認識しています。多くの時間や投資が必要な開発途中の技術ではないのです。ブロックチェーンは十分に発展し、現状の技術的投資を補う次世代のソリューションや、既存の銀行システムに取って代わる可能性のあるものとして真剣に検討されるまでになりました。

銀行は、特に2017年の停滞した市場や不安定な状況の中では、あえてブロックチェーンの分野に進出しようとはしないはずです。費用が軽減されて、資金の流れが正確に追跡できる時が来たら、銀行は履行すべき明確な指示を上層部から与えられるでしょう。それは次のような形のどれかになるでしょう。

  • CEOもしくは重役会からの明確な指示
  • スポンサーの役員が、CEOもしくは重役会の直下に所属する
  • この目的のための予算、予算承認のスムーズさ
  • 製品、マーケティング、人事や技術面を包括する主要チーム

この件を研究する精力的なチームに、明確な領域の中やマレーシア国立銀行のフィンテック規制のサンドボックスの中で、自由に身動きが取れるような環境を提供することがもっとも適切といえるでしょう。

選択した供給企業と協力したり、Proof-of-Conceptの試行錯誤を行うには、資金と両者間での責任の共有が必要となります。

最後に、こうした試みにおける成功の要因の明確な定義とは、CEOもしくは重役会(またはその両方)の共感と同意を得ることに違いありません。最終的には、そうしたことが銀行の対応の早さ、戦略能力、そして次世代の銀行業務に近づいていく速度に直接的な影響を与えることになるでしょう。

原文:Blockchain for mainstream banking~THE EDGE MARKETS Malaysia

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トレンドストリーム
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