あと2ヵ月、仮想通貨に関する法改正で思うこと
最終更新日2017/02/01 公開日2017/02/01 この記事は 約5分 で読めます。
4月の施行まで2か月といったところですが、ちょっと気になる情報がありました。
春からは仮想通貨の取引所運営には国の認可が必要となるのは周知のことだと思いますが、それに加えて、
1)取り扱う通貨も認可が必要
2)通貨販売代理店も規制
3)外国に拠点を置く仮想通貨交換事業者の勧誘行為の禁止
といった内容もあるようで、ちょっとだけ気にしてみます。
規制の施行案では、取引所が扱えるコインは認可制になります(消費者保護として)。小さい通貨は認定されにくいので、日本では取引ができなくなる可能性あり。
このあたりはサロン会員は後藤さんレポートを参照ください。
> 055「仮想通貨交換業者に関する内閣府令(案)の公表について」— 大石哲之 Tetsu Bigstone (@tyk97) January 30, 2017
以下、個人的な考えです。
目次
1)取り扱う通貨も認可が必要
なるほど、こうすることで怪しい詐欺的なコインなどの販売を間接的に違法とすることで規制し「消費者保護」できそうですね。
ただ、非認可コインはすべて違法コインであるというものではないはずなのでそこは間違わないようにしておきたいかも。
登録済み取引所が扱っている仮想通貨は認可済みだから安心(何が?というのは別)というお墨付き的になるのは、前向きに捉えると日本国内での売買(現物にしろFXにしろ)にはプラス要因なのかなと思います。
知りたい…どのコインが認可されるのか
ビットコインは100%当たり前として、現取引所が取り扱ってるすべてのコインを取引所が認可申請するのかどうか、そして通るのかどうか…。イーサリアムやNEM、Rippleなんかは問題なく通りそうですが、果たして他はどうなのか。
MoneroとかZcashとかの匿名系は…?
counterpartyのトークンとかNEMのモザイクなんかはどういう対象になるのかなー。
2)通貨販売代理店も規制
取引所ではないところで、怪しげなコインが代理販売されているという例をよく聞きますね。対面とかネットとかいろいろで。誇大表現で。
具体的な流れは知りませんが、セミナーや対面営業などで契約書を書き指定口座に現金を振り込んだのち、独自のウォレットなりにコインが入金されるとかって流れでしょうか。コインそのものはまだ「開発中」ですぐに手に入れられないパターンも多々ありそうです。
そういう行為も規制され無認可販売が禁止されることになるんでしょうか。販売代理をするにしても、国の認可が必要で、さらにそのコインの認可も必要…と。認可済みの取引所が取り扱ってるコインだからといって、無認可(無許可)の販売代理店が販売することもダメ、となるのでしょうか。
これは詐欺的なコインの流通に抑制効果が期待されると思います。
具体的に誰がどんなプロセスで、申請されたコインを認可/非認可するのかはナゾ。
そういえば、そうやって購入した人たちの顧客リストが内部の人によって流出・公開されてしまってたこともあったっけなぁ…。
知りたい…ICOなどはどうなるんでしょう
2016年はイーサリアムのDappsのICOフィーバーでしたが、そういうのに参加するのはこれまで通り自己責任で…かな。日本でICOを主催するのは現行法でも違法という方もいるので、そっちはダメっぽい?
3)外国に拠点を置く仮想通貨交換事業者の勧誘行為の禁止
もっとも関連が強くなりそうなのはPoloniexでしょうね。ただ、これ営業禁止ということでもなさそうですし、日本国居住の日本人がPoloを使って取引することは規制されず罰則対象にもならない方向だろうと思います。
消費者保護の対象にならないから、何があっても知らないぜよ…自己責任でやれよ、ということになると思います(これまでとほぼ一緒)
いずれ、海外の悪徳取引所が横行したりで消費者保護センターに相談が相次ぐようになれば、今の対海外FX業者のように「日本に登録せよ」という警告を出し続けるだけの規制がはじまったりすることもあるのかな…と。
それが面倒になったり政治的圧力がかかったりしてようやく「日本国居住の日本人の利用禁止」というPoloなど海外取引所の自主規制がはじまってアウトですかね。
さいごに
以上ですが、実際のところはどうなるのか正式にはまだわかっていません。すべてカッチリ決まったらどこかで情報が発表されると思います。
非中央集権的なシステムが中央集権的なシステムに守られる(規制される)ってなんか違和感はあります。
けど現実的には、無法地帯で「はいどうぞ勝手にやってください」ってのがコワいっていう人の方が圧倒的に多いんじゃないかと思います。
健全な普及ってのはモノだけでなくヒトのネットワークが確実に必要なので、今の流れは違和感あるもののとても賛成しています。
ん?詳しく調べてないのですが、言葉の定義とかもどうなってるのかな。「無認可の仮想通貨だけど、うちは暗号通貨だから関係ない」とか〇〇通貨や〇〇コインという新しい代名詞でスリ抜けることできるとか?
気になることはつきません。。
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著者プロフィール
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WEBデザイナー/ディレクターとしてのリーマン生活を脱却し、FX専業(兼業?)トレーダーをやりながら、MT4のEA/インジケーターの開発やFX関連情報サイトを運営していました。
今ではもう暗号通貨に絞って福岡を拠点に隠密活動しています。主にNEM Symbolをガッツリ、EthereumのDappsは趣味程度に。10年以上のトレーダー経験を活かし、暗号通貨相場のテクニカル分析もやってます。
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