NEMがProof-of-Importanceコンセンサスを選択した理由
最終更新日2018/08/03 公開日2018/08/03 この記事は 約3分 で読めます。
NEM財団の東南アジア代表のスティーブン・チア氏は、NEMが(PoI) Proof-of-Importanceを採用した理由について説明しました。
PoI
NEMのプラットフォームはProof-of-Importanceによる合意形成メカニズムを使用しています。PoIはネットワーク上の仮説を利用して、ネットワークへの関与の度合いを設定する仕組みです。
PoIはシステムを使って、デジタルアセットがあるアカウントに存在する期間を計算し、毎日そのデジタル通貨のうち10%を「既得バランス」として可算します。最終的に、既得分のコインを長期間持っているほど、そのユーザーのPoIスコアも高くなります。
この計算を行うにあたって、ユーザーは最低でも、ハーベスティングを行うために必要な10,000の既得コイン(XEM)をウォレットに保有している必要があります。
ユーザーが既得コインの最低限の前提条件を満たした場合に、そのユーザーはローカルハーベスティングか委託ハーベスティングのどちらかを選ぶことができます。ハーベスティングは、トランザクションの許可だけでなく、インターネット上のネットワークを維持するという面でも非常に重要です。
それはマイニングと同じような仕組みで、誰が次のブロックをハーベスティングするのかを決定する際に重要な役割を果たします。また、ユーザーのプライベートキーを明かすリスクなしに、アカウントに資金をプールする際にも重要となります。
コンセンサスメカニズム
NEMがPoWではなくPoIを選択した理由について、スティーブン氏は、NEMの創立チーム(注:NEM財団ではありません)は業界で起こっている出来事を目の当たりにしながら、独自のメカニズムを考案することを決意したのだ、と説明しました。
例えば、あるケースではProof-of-Work(PoW)が採用されていますが、その仕組みでは、より強力なコンピューティングパワーがあるほど、より優れていると評価されます。
さらにPoIという仕組みは、NEMネットワーク内にもう1つの影響を与えています。
Proof-of-Stake(PoS)では基本的に、ユーザーがネットワーク固有の通貨を持っているほど、その影響力は上がります。したがって、NEMの創立者たちは上記の2つからアイディアを拝借し、それを融合することにしたのです。
その結果、Proof of Importanceは、暗号通貨やデジタルアセットのリソース(保有量)に加え、処理エネルギー(流通量)も必要となるというシンプルなコンセプトとなりました。
ユーザーが非常に多くの処理エネルギーを持っているものの、十分な通貨を所有していない場合、もしくは処理エネルギーすらも持っていない場合、PoIは実用的でない数値になります。
スティーブン氏は、PoIは両者のメカニズムの高尚な融合であると主張して、そのコンセプトを強調しています。それはちょうど、祖父、父、祖母、母、子供がいて、それぞれが多様な重要性を持つ家庭のようなものです。
つまり、重要度のスコアは、NEMプラットフォーム内でのユーザーの役割を決定する際に非常に重要になるということです。
原文:NEM Leader Clarifies Why XEM Selected Proof-of-Importance (POI) Consensus
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著者プロフィール
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