ナスダック:NEMも関わるQchainが新しいネイティブ広告のロードマップを策定
最終更新日2017/11/22 公開日2017/11/22 この記事は 約10分 で読めます。
NEMとEthereumブロックチェーンで開発しているQchain(ICO中、12月5日9:00GMTまで)について、ナスダックで記事が出ていたようなので和訳をしてみました。
目次
ナスダック:NEMも関わるQchainが新しいネイティブ広告のロードマップを策定
広告主が出版物のコンテンツにお金を支払って製品やサービスの宣伝を行っている、今日のネイティブ広告の業界には、広告業界を脅かすような問題が数多く存在します。Facebook、Google、Amazonといった巨大デジタルメディアの台頭などを原因として、ディスプレイ広告のコンバージョン率は減少を続けています。
この傾向により、優勢な広告エコシステムを、スケーラブルで信頼のおける安全な方法で運営していくための、新しいソリューションを発見する取り組みに拍車がかかりました。
ブロックチェーンは現実的なソリューションか?
ビットコインやその他の暗号通貨を支えている、新興の技術であるブロックチェーンは、広告業界において確実に注目を集めつつあります。
過去18ヶ月に、MadHive、Basic Attention Token (BAT)、adChainといった企業が市場に進出し、デジタル広告のサプライチェーンにおいて、アプリケーションにブロックチェーンのプロトコルを採用してきました。
広告技術のサプライチェーンにおける問題を解決するための創造的アプローチの1つに、Qchainが現在イーサリアムとNEMのブロックチェーン上で開発を行っているアプリケーションがあります。
このオープンソースのプラットフォームは、ブロックチェーン技術を活用して、広告主とコンテンツ発信者とのトランザクションの契約を簡易化し、同時にホストによる仲介・調停を受けます。
Googleアドセンスのネットワークと同様に、Qchainは三本柱のアプローチ(広告主、コンテンツ発信者、ホスト)をターゲットとし、proof-of-interactionによるトランザクション認証システムを重視します。
他の広告技術ブロックチェーンのスタートアップと比較してQchainが優れているものとは、デジタル広告のモデルを広告主にとってより優位なように、わずかにシフトさせるシステムです。
広告主や発信者は従来、変化というものに非常に保守的な態度を取るので、Qchainの開発活動においてユーザーエクスペリエンスと使いやすさが何よりも優先されます。BATの場合のように、Qchainは、広告を見たことでユーザーに与えられる報酬に対するコンバージョンにより特化したものとするつもりです。
ブロックチェーン技術と広告業界が交わる分野に深く関わるようになり、Qchainは、イーサリアムとNEMこそが現在開発中の製品の中で、最も将来有望な2つの企業向けのブロックチェーンハブであるという考えを抱くようになりました。
前者は分散型スマートコントラクトの開発を容易にし、後者は巧みにProof-of-Importance (POI)とEigenTrust++の評価システムを導入し、トランザクションを促します、したがって、ユーザーは最も幅広い選択肢を持つことになり、自分のニーズと正確に合致するブロックチェーンを自由に選ぶことが可能になります。
Qchainのインフラの基礎は、4つの要素から構成されています。広告主セクション、発信者セクション、ホストセクション、そして市場です。ユーザーは広告主と発信者のどちらにもなることができます。
Qchainは複数の学問領域から発足しました
「チームのメンバーと私は、世界と幅広い学術分野に興味を持っています」とCEOであるWally Xie氏は、Qchainの関心の対象について言います。「したがって、私たちは解決すべき複雑な問題が存在する分野に取り組みたいと考えています。」
Xie氏は長い間、複雑なシステムに魅了されてきたため、ブロックチェーンもその延長線上にあると理解しています。国立衛生研究所において、彼は神経ネットワークを用いて刺激を加えることで、脳の活動を再現する研究を行っていました。
現在はカリフォルニア大学アーバイン校にて、複雑な数学的気候モデルを、ベイジアン統計を使って比較する研究を行っています。
とXie氏は言います。
ブロックチェーン産業が誕生し急速に成長してから数年後、Xie氏はトークン化のコンセプトだけでなく、暗号通貨信奉者たちの「第3世代」こそが、ブロックチェーン技術の応用範囲を拡大する機会を増やす基盤となると考えました。昨年末、彼は、分散化と透明性によって解決可能なビジネスおよび技術面の問題をブレインストーミングし始めました。
2017年のはじめ、ある日の授業中に空想を巡らせていた時(彼は現在もUCアーバインで数理生物学の博士号取得を目指しています)、Xie氏はブロックチェーン技術と、自身がソーシャルメディアマネジメント企業であるSprout Socialで勤務中に学習したことを比較し始めました。
Xie氏は、ブロックチェーンが広告とマーケティングにおける決済とトランザクションを、より安価で利便性の高いものにできると気がついたのです。
彼は、ブロックチェーン技術の透明性により広告詐欺を投稿後に特定することが容易になり、一方でSSPによるアービトラージなどを秘密裏に行うことは困難となり、デジタル広告エコシステムにおける広告主と発信者の交渉力が向上します。彼はさらに、そうした透明性により、広告主と発信者の間で、中央銀行への入金を行うことなく資金を直接送金する、容易な方法が実現すると高く評価しています。
とXie氏は認めました。
ネイティブ広告のための初のデジタル市場
彼らのロードマップにあるように、Qchainは最近、初のプラットフォームであるQchain Native Direct Buyのデモ版をローンチしました。アプリケーションの今回のパーツは、コンテンツ発信者と広告主の間で、ネイティブ広告のユニットをシンプルで簡単な方法で取引することを可能にする市場を構築することに特化したものです。
Xie氏はこう言います。
広告主は発信者を個人的に探し出してコンタクトを取り、電話やメールを使って、もしくは直接面会するなどしてネイティブ広告を購入しなければなりません。つまり彼らは、一か所で販売中のネイティブ広告のユニットを閲覧できる便利な手段を持っていないのです。」
これこそNative Direct Buyが解決可能な問題です。Qchainは、広告主とBuzzFeedやVoxなどのコンテンツ発信者のためのアクセス可能な単一の市場を提供することによって、それらの問題の解決をサポートし、効率的にネイティブ広告のユニットを取引することを可能にします。
Xie氏が指摘するには、ブロックチェーン技術は、中央集権的な預金システムを利用せずに、暗号通貨と将来的にはトークン化された法定通貨口座を通じて、広告主が直接コンテンツ発信者に支払いを行うことを可能にすることによって、この構想に貢献してくれるのだといいます。
さらにXie氏は、大量のトランザクションを処理することができないブロックチェーンのスケーリング問題の上に構築された広告取引所のプロトタイプよりも、ブロックチェーンを基盤としたNative Direct Buyは短期間で完成するにはより現実的なものだと提言します。
Xie氏は、Qchainはさらに第2のアプリケーションであるQchain Surveysを開発中であると明らかにしました。Qchain Surveysは、マーケティング責任者、世論調査員、研究者が自身の調査結果を提供してくれる、有料の調査サービスを企業に対して提供します。
とXie氏は指摘しました。
Qchainはさらに、ICOキャンペーンを前に、実装の準備が済んでいて完全に検証済みのプラットフォームを開発するという、珍しい手順を踏みました。このアプローチは、ホワイトペーパーやウェブサイトだけのキャンペーンを行ってICO全体の評判を下げている、ほとんどのブロックチェーンプロジェクトとは対照的なものです。
Xie氏は次のようにまとめました。
本記事で示された意見や考えは記者の考えであり、必ずしもナスダックの意見・考えを反映したものではありません。
原文:NASDAQ: Qchain Charts New Native Advertising Roadmap
著者プロフィール
お忙しいところ、貴重なお時間の中での当サイトへのご訪問ありがとうございます。
WEBデザイナー/ディレクターとしてのリーマン生活を脱却し、FX専業(兼業?)トレーダーをやりながら、MT4のEA/インジケーターの開発やFX関連情報サイトを運営していました。
今ではもう暗号通貨に絞って福岡を拠点に隠密活動しています。主にNEMをガッツリ、EthereumのDappsは趣味程度に。10年近いトレーダー経験を活かし、暗号通貨相場のテクニカル分析もやってます。
またの機会にぜひ当サイトをご利用いただけるご縁があればとても嬉しく思います。今後ともよろしくおねがいいたします。