要点抜き出し!「NEMエコシステム~将来のガバナンスとプラン」

 最終更新日2020/05/03 公開日2020/04/12    この記事は 約10分 で読めます。

ようやく、NEMの真価が発揮される新チェーン「Symbol」ローンチまでの道のりが見えてくるかもしれません。

2020年4月9日、NEMコア開発者の中心人物Jaguar0625(ジャガー)さんから「今日はNEMの歴史における変曲点です」という書き出しで、「NEMエコシステム~将来のガバナンスとプラン英語原文/日本語)」というものがNEMフォーラムで公開されました。

その中から「ここだけ知っておけば良さそう」な要点を抜き出していきます。

NEM組織とエコシステム

NEMには、NEM財団やNEMベンチャーズやNEMスタジオという3つの法人がありますが、それらをひっくるめて「NEM組織(NEMエンティティやNEM法人とも)」と呼ばれます。

NEMは運営主体のないオープンソースプロジェクトですので、それらNEM組織がNEMそのものをコントロールしているものではありません。ここクソ重要ですので。

NEMエコシステムというのはそれらのNEM組織だけのことを言うのではなく、もっと広義あるもので、NEMを使ってビジネスをおこなう企業や個人(プライベートチェーン製品mijinを開発したテックビューロ社も)、ノード運営する人、ハーベスターなど(これらを総じてコミュニティとする)も含まれると私は思っています。

エコシステムとは生態系を意味しますので、NEMを生かすために取り巻くすべての要素がそれにあたると思います。

あと、コアチームと呼ばれるものも出てきます。ジャガーさんをはじめとした3名のコア開発者以外にもそこに含まれるメンバーがいるようですが、今のところ詳細は明らかにされていません。恐らく、NEMが誕生した当初の初期投資家ではないかと推測します。

ここでは、NEM組織(エンティティ)、NEMエコシステムコアチーム、そしてコミュニティという4つの言葉の意味することを覚えておけばOKです。

NEM組織の再構築

では今回の声明でNEM組織がどう変わるのか?

なくなるもの

NEM財団NEMスタジオがなくなるとのことです。

NEMスタジオはプロトコルのアップグレード戦略およびバックエンド開発を支援するため設立された法人です。

NEM財団はもうご存知ですね、NEMの普及活動を推進するために2017年に設立された団体です。いろいろありました笑

現NEM財団代表のアレックス・ティンズマン氏は退任し6ヶ月間の有給休暇に入るとのこと。その後、どこかのNEM組織に復活するのかどうかはまだわかりません。

兼ねてから体調不良だったのでこれを機にゆっくり休んでもらえたらと思います。

新しくできるもの

まず次の3つの新会社ができます。

NEMグループ株式会社…親会社/持ち株会社、子会社のガバナンス、10人前後の取締役会
NEMソフトウェア株式会社…製品開発チーム、ビジネス開発部門
NEMトレーディング株式会社…グループ全体の財務を一元管理

新設されるこの3社に加え、既存の、

NEMベンチャーズ株式会社…ベンチャーキャピタルおよび投資部門

が加わったNEM組織「NEMトラスト」として再構築されます。

NEMソフトウェアには、NEMスタジオとNEM財団の開発陣が参加することになっています。

あと、NEMホールディングスという持ち株会社があったのですが、これがたぶんNEMグループに変わるのかなと思います。

コアチームとコミュニティ

で、それらNEM組織である「NEMトラスト」と「コアチーム」と「コミュニティ」が利害関係を共にするNEMエコシステムとして今後のあらゆる目的を成し遂げていくものなると思われます。

コミュニティの関わりには次の4つのポイントが挙げられています。ここが私たちに密接に関わる部分になると思われます。積極的に関与することが価値の向上や拡散につながっていくと思われます。

1:ジャパンアドバイザリー

具体的に日本が指されたのは嬉しいですね。

これが何なのかをNEMベンチャーズのデイブさんに尋ねたところ、

NEMリーダーシップグループの定例会を持つ日本人コミュニティの中から選ばれたグループで、日本のコミュニティの代表とNEMグループ経営陣らを近づけるために必要なもの

だそうで、

現在のNEM Japanの3名とは別の、ボランティアで構成されたグループになる予定

なんだそうです。日本の声が届きやすくなる期待が出来そうですが、まだ具体的なことがよく理解できていません。今後詳細が発表されていくことになるのかと思います。

2:AMA

Ask Me Anything(何でも聞いて)の略ですね。

4月11日にNEM初のAMAがツイッター上で行われました。日本語とスペイン語でのセッションも時間帯で設けられました。今後も定期的に開催される予定のようで、NEMに関して聞きたいことがあったら遠慮なくどんどん聞いていくといいと思います。

嫌な質問にも極力答えるそうですよ笑

3:フォーカスグループ

これはちょっとまだよくわかりませんが、たぶん、熱心なコミュニティメンバーなどで構成されたディスカッショングループか何かかな?と思います。例えばスーパーノード運用者だったり、国やエリア別だったり、そんなイメージです。全然わかりません。

4:定期的な投票

NEMには投票システムが備わっていますが、これまではそれがあまり活用されたことはありません。前回の財団選挙やコミュニティファンド投票(現在は終了)くらいです。

今後は、製品やマーケティング、トークノミクスなどの決定事項に関しての是非をコミュニティが表明できるように、投票および意思決定計画を実装していくとのことです。

DAO的なアプローチを導入し、継続的で自律的な分散型プロセスになることが計画されているようです。

これからローンチに向け直近では何が行われるのか?

ここが最も多くの人が気になる部分だと思われます。

Symbolローンチ

当初の予定であった、「2020年第2四半期(4~6月)のローンチは楽観的に考えても不可能であることが明らか」とされています。

少し前には「楽観的に考えて5月ローンチ」と財団代表から発言がありましたが、いかに現実が見えてなかったのかが判明してしまいました。それについてはジャガーさんも計画性の欠如だと繰り返し心配していましたね。

今回の声明では「2020年後半にローンチ」と書かれています。

また、ファイナリティを実装するという計画が進んでおり、それを実装することになると自ずとローンチが延びるという情報もあります。ちなみに、Symbolにファイナリティが実装されると無敵であるという話もあれば、パブリックチェーンでそれ必要なのか?という話もあります。

続いて、この声明が出されてから、

10日以内(4/18前後)に

ローンチに向けた完全な計画とロードマップを公開するとのことで、それまでに何がいつ必要なのかが完全に把握できるようになるとのこと。これは楽しみ。

「遅れるのは問題ないがその理由が全く不明なことが問題」であることを私も訴えてきましたが、話をそらされ説明されることはありませんでした。その心配がなくなりそうなのでここは安心です。

もちろん、ローンチするまではすべて予定の範囲だとして構えておいた方が良さそうです。

ビジネスの準備をしてきた人々は特に苦い思いがあると思いますが、予定は確定ではないのでパートナーや顧客に余計な迷惑のかかることのない配慮も必要だと思います。

1ヵ月以内

コミュニティの関与を高めるための戦略を共有し、インセンティブと将来のサポーターをエコシステムに引き寄せる方法が含まれる

とのことでイマイチまだ曖昧ですが、代理店制度か何かなのでしょうか?詳細待ちですね。

3ヵ月以内

コミュニティからのフィードバックをうまく収集できるような体制が作られるとのこと。また、この期間に前述の投票を用いた意思決定計画が実装されるようです。

さいごに

財団や各委員会主導による度重なるローンチ延期や不透明な計画性などがコミュニティでは問題視され、フラストレーションが溜まる一方だったのは間違いないでしょう。

私個人としてはSymbolという新名称を決めるプロセスが強引だったことが信頼を損ねた起点になりましたね…。あれはアカンかった。

しかし、これまで財団による足止めのようなことが何度あったでしょうか?笑

…2回…3回…?

これも責任が一点に集中していない非中央集権なところならではの、受け入れざるを得ない不安定な部分なのかもしれません。そもそも何一つ成熟してない分野でありプロジェクトですからね…

チャンス継続中やないか!

あとは何と言ってもそこにボラティリティの激しく流動性の低い暗号通貨が物事の橋渡し役として重要なポジションを担ってること、とか。意外とこれがデカいと思ってたり。

だって例えばですよ、2017年に通過した幻の1XEM=100円前後くらいを今もキープし続け、流動性もバンバン高まってたら、財団の人件費1つとっても現金化のための売り圧なんか圧じゃなくなってますし、ベンチャーズの投資だって数打っていつか当たればよかろうもん!くらいの広い心で見守れたかもなんですよね。

今回の再構築では、説明責任を果たすということで、必要な情報がより透明かつオープンになり、実行力を伴って着実にタスクがクリアされ、コミュニティの関与もより求められることに期待されますが、今はまだ評価はできません。

評価はそれぞれの結果がでてから行いたいなと思います。

長い忍耐で得られた教訓は、「(私たちには見えないが)頑張っている」というプロセスでは評価はできないということではないでしょうか。子どもの教育じゃないので。

ただ、期待する気持ちは持ち続けていたいと思いますし、できることはこれからもやり続けたいと思います!

 - Symbol(シンボル), NEM(ネム) ,

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