分岐する期待値~スナップショットを終えて

 最終更新日2021/07/06 公開日2021/03/13    この記事は 約6分 で読めます。

Symbolローンチを前にしたスナップショットを無事終えて、XEM相場が大荒れしています。

なぜ他のエアドロ案件と比較して"エアドロ創出元チェーン"であるNEM(NIS1)のXEMがイベント通過後にこんなに売られまくってるかというのは、「XYM貰えるしXEMはもう不要」という単純行為もそうですが、ちゃんとした根拠をもっても説明できたりします。

尚、XEMを保有してる人には、それぞれの思い入れ以外に、総資産や収入、いついくらでどれだけ購入したか、というのでそれぞれマインドやスタンスが違いますので、これは投資的アドバイスではなく主観を含めて経緯を述べてるだけなので、そこは理解してくださいね。ツイッターで売った方がいいか持ってた方がいいか聞かれても「自分で考えろ」しか答えはないです笑

記憶をたどりながら、過去の情報を再確認しながら以下、書きました。

こういう経緯があると思います。

Symbolは元々、現NEMをオフにする形での1チェーン法と別チェーンでローンチする2チェーン法と、どっちがいいかで議論されました。2019年8月頃からのことでした。

議論の方法は旧NEM財団の指揮の元、フォーラムで問題提起され、コミュの意見を受け入れつつ、移行委員会という有識者らが集まったクローズドな場所でさらに議論されました。

2チェーン法支持が多数派だったと思います。確か、1チェーン法でもガッツリと作り直すような選択肢もあったように思いますが、それはあまりにも時間が掛かりすぎるので立ち消えたのかと思います。
https://drive.google.com/file/d/1HNqtdqe7RKGuKNGkfKjxlUjbrHWgcFJp/view

議論は技術的なことや法的なことまで考慮され、1チェーン法はNIS1を中央集権的にオフにする必要があり非中央集権的なアプローチではない等から否、2チェーン法でいくと決まり、最終的に「オプトインという手段をとった2チェーン法でいいですか?」という形でコミュニティ投票にかけられます。

この時点ではまだ残るNIS1をどうやって前向きに生かすのか?ということはあまり話題や議論になっていません。2チェーン法になる以上、Symbol ローンチ時にNIS1ノードも維持するためのボーナス案が出たくらいです。

投票には他の内容も込みでしたが圧倒的賛成で終了。
https://docs.google.com/document/d/11-YWWqqKBS6YpZ-l9M4Xo0LNnCYChien/edit

それから先導団体が現在のNGL(NEMグループ)に代わりましたが、コミュニティが決定した意思は引き継がれます。

NIS1を活かす必要ができたので、NGLはステーキングサービス、ペイメント面の拡大やDiFi方面への進出を計り、流動性確保のために奮闘してくれています。この努力は称賛に値すると私は思います。これからも継続されるのではないかと思います。

NIS1がクローズドソースであることは周知の事実で、それが一因となり大手コインベース上場ができなかったのも有名な話ですが、2020年末頃にNGL傘下のNEMソフトウェア社がオープンソース化を目的とした改修計画を明らかにします。

ちなみに、Symbolはオープンソースです。

2021年2月末頃になりNEMソフトウェア社がYoutubeライブでAMAを行いNIS1の今後について質疑応答を行います。オープンソース化をビッグニュースとされていましたが、周知の事実及び予測容易なことでもあったのでインパクトはありませんでした。しかし、

その中で「ブロックチェーンブリッジ(詳細は動画見て)」という構想があり研究段階であるという新たな1つのビジョンが共有されました。しかしながら同社は「NIS1には大きな価値があるが、具体的に何を意味するのかまだ答えはない」と言います。

ここは私の主観交じりになりますが、NIS1(XEM)は2チェーン法により残さざるを得なくなったチェーンであり、これからはこれまでの軌跡を維持しつつ研究段階から新たな方向性を模索するチェーンになると考えます。

結実するのはそれなりに先になるでしょうし、すでにいくつかの後発チェーンに先を越されてる感は否めないので、さらに競合との争いも起こりうるでしょう。

「よそは知らねえ我が道を行く」というスタンスもありですが、それは市場参加者の意志とはまた別です。

一般的なエアドロっていうのは、主流のコインから派生するプロジェクトのコインが、主流コイン所有者に分配される。とか、取引所等を通じある条件を満たした人にあるコインが貰えるマーケ戦略、というのが一般的な認識だと思います。

今回Symbolもキャッチーに伝えるため「XYMエアドロップ」と表現されてきましたが、本質が全く違います。ここまでの流れを理解できたら「確かに」ってなるかと思います。

同一チェーン上の大型アップデートであれば期待値がそのままスライドするだけなので何も悩ましくはありません。

しかし、2チェーン法により、現チェーンのコイン所有者に「バージョンアップ版の新チェーンコイン保有の権利」が与えられるというのが大きな違いなので悩ましいのです。

いえば、チェーンの分岐ではなく、同一の経済圏内で期待値が分岐しているような変な感じなのです。

以上のことから、XEMが急激に売られているのは、1つのチェーンに寄せられていた期待値が旧チェーンと新チェーンに分岐し、新チェーンに大きく偏っているからではないかと考えられるわけです。

対立による分岐ではないことが、さらに我々を悩ませているのもあるでしょう。

旧チェーンに希望がなくなったわけではありませんが、新チェーンへの期待値がかなり強いことの証明なのかもしれません。

最後に、(XEMを保有すること或いはノードを維持することで)NIS1の支持を続けるのも、Symbolに期待値をすべて寄せることも、これまでを支え、これからを支える個人の意思として尊重されるべきでしょう。行動の責任はすべて自分自身にあります。

 - Symbol(シンボル), NEM(ネム)

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