新XEMと旧XEMのここが厄介、Catapult移行と市場と税金と
最終更新日2019/08/28 公開日2019/08/28 この記事は 約5分 で読めます。
今回は、Catapult移行が2チェーンスナップ法になると仮定し、こちらの記事「フォークした場合の新規暗号通貨の所得金額は?」を拝読して書いた記事です。
そこで、1つ注意してハッキリさせておかねばならないのが、NIS1XEM(Catapult前)とNIS2XEM(Catapult後)どっちが新旧なのかということです。あ、NISというのはNEM Infrastructure Serverの略でNEMのコアとなる部分のことです。
イーサリアムとの違い
ETHとETCの時のような感じですが、それとNEMが明らかに異なるのはフォークの理由と旧チェーンへの支持かと思います。
支持:ロールバックに反対する層がイーサリアムクラシックとして分裂
NEMは、
支持:不明、あえてスペックに劣るNIS1を意地でも使い続けたい層がいるのかも不明
あと違いは、NIS1が(現時点で)クローズドソースであることですかね。
enterprise mindset: keep supporting legacy software and functions as long as there are users. don't make people upgrade prematurely.
blockchain mindset: upgrade everyone at once even if it breaks existing applications.
these seem like two extremes, don't they?
— Jaguar0625 (@Jaguar0625) August 22, 2019
あー…わかる…確かにそうなんですけれども、明らかな違いは、「経済というものが動いており法律にも支配された価値(コイン)が切り離せない存在がある」ということだと思うのです。単なるソフトウェアやプライベートチェーンのアップデートではないんですよね。
どっちが新XEM?旧XEM?
現XEMはNIS1XEMなので、NIS2XEMが新XEMとなると思われがちかもしれないですが、取引所がNIS2XEMをこれまでの「NEM」として扱うことで、私たちがCatapult前に買ったNIS1XEMの取得価額が引き継がれることになると思われます。
よって、NIS1XEMがどこかの取引所でNEM Classicなどの別名で上場されるなどし、そちらが新XEMとして取得価額0円の資産を新たに得るという形になり、それが売れた時に所得として認識することになると思います。
(NIS1がクローズドソースなのでXEMという名前は変えられるのかどうか問題はここでは置いておきます)
もし、NIS1の過去の履歴が引き継げない(引き継ぐのは残高のみ)ことなどにより、法的かつ取引所においても、NIS2XEMが取得価額0の新XEMかつ新仮想通貨となるが、表面上はこれまでの「NEM」として取り扱われないといけなくなるのが最も厄介なシナリオなのかもしれないと考えています。
そうなると、事実上、NIS2XEMの新規上場(日本だと相応に時間掛かるのでは?)、NIS1XEMの上場廃止方向のようにもなるので、NEM市場はパニックになるかもしれません。
ようするに、これまでの含み益も含み損もなかったことになり「みんなゼロからスタートな!」となるかもしれないからです。
それはアカーーーンwww
そしてそれはXEMだけでなく、NEM上で発行され上場しているモザイクも同じ影響あるんじゃないかと。LoyalCoin(LYL)とかCOMSA(CMS)とかもね…。
含み損がなかったことになる勢はそれでいいかもしれませんが笑、古くから投資をしてNEMの普及と成長を支えてきた勢が納得できるのかどうかといえば疑問が残ります。先行者利益とは!?ってなりますよね。
市場価値だけに着眼すれば、新規上場ほどなくして価格が過去最高値(約250円くらい)をポーンと超え、そこから上下動すればいいのでしょうけど笑
(というかもしもこの状況になってしまったら、すでに損切ってしまった人が一番ガッカリしそう)
さいごに
以上、もっと範囲を広げて考えないといえけない部分もありそうですが(うまく文章化できず)、とにかく今は移行委員会(NEM財団・テックビューロ・NEMベンチャーズ・NEMスタジオ)はそういったパニックをなるべく起こさないようにというのも十分に配慮した「最善であると思われる」結果や選択肢を提示してくると思いますんで、その時点で税理士さんらの見解を見て判断するのがもっとも良いことです!
著者プロフィール
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WEBデザイナー/ディレクターとしてのリーマン生活を脱却し、FX専業(兼業?)トレーダーをやりながら、MT4のEA/インジケーターの開発やFX関連情報サイトを運営していました。
今ではもう暗号通貨に絞って福岡を拠点に隠密活動しています。主にNEM Symbolをガッツリ、EthereumのDappsは趣味程度に。10年以上のトレーダー経験を活かし、暗号通貨相場のテクニカル分析もやってます。
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